タンザナイトのお手入れとクリーニングガイド
宝石や鉱物の硬度はモース硬度スケールで測定されます。 モース硬度の数字はある1つの鉱物が他の鉱物によって傷つけられることの相対的な容易性または困難性に基づいています。 しかし、モース硬度には紛らわしい面もあります。 モース硬度を代表する鉱物間の硬度の間隔は均等でありません。 例えば、ダイヤモンドは数字上ではコランダムとはたったひとつしか離れていませんが、コランダムの宝石よりも何倍も硬いのです。
ゾイサイト(タンザナイト)は、モース硬度スケールで6から7です。 靭性は普通~低く、衝撃を受けると破損する性質である劈開と呼ばれる特性を有しています。 タンザナイトはサファイアのように硬度や靭性が高くありませんが、それでも、乱雑な着用や強い衝撃に対する適切な注意を払えば、あらゆるタイプのジュエリーとして身に着けることができます。
安定性
タンザナイトは通常の着用状態では安定性があり、つまり熱、光及び一般的な化学薬品の影響に対して抵抗性があります。 そうは言っても、タンザナイトを非常に高い温度や急激な温度の変化にさらすべきではありません。 また塩酸やフッ酸に曝されると損傷する恐れがあります。
クリーニング
温かい石鹸水を使用するのが常に安全です。 超音波洗浄器やスチームクリーナーはタンザナイトには決してお勧めできません。
処理と耐久性に関する注意事項
タンザナイトは、茶色が優勢の外観から、青~紫色が優勢となるように色を改変するため、熱処理されるのが慣例です。 この処理は、その後の耐久性の問題がなく安定しています。
色を改変するためにタンザナイトをコーティングした例もありました。 めったに行われませんが、コーティングは恒久的なものではなく、通常の着用によって摩耗したり破損したりすることがあります。
これはタンザナイトには一般的ではない処理方法ですが、他の透明宝石と同じように、タンザナイトも見かけのクラリティを改善するためにフラクチャー充填されることがあります。 宝石のフラクチャーを充填するのに使用される素材は、時間が経つと外観が変化する場合があります。