GIAチーム、オレゴン州のサンストーン鉱山の記録を作成


このオレゴン産サンストーン(日長石)原石の内側から豊かな赤い輝きが、昔ながら宝石の可能性を示唆しています。
このオレゴン産サンストーンの原石の内側から放たれる豊かな赤い輝きは、素晴らしい宝石が作り出される可能性をほのめかす。 写真:Duncan Pay(ダンカン ペイ)/ GIA
2013年7月、カールスバッドラボの西海岸鑑別サービスのディレクターであるGIAのShane McClure(シェーン マクルーア)、Gems & Gemology(宝石&宝石学)誌の主任編集者であるDuncan Pay(ダンカン ペイ)、写真および視覚コミュニケーション担当マネージャーであるRobert Weldon(ロバート ウェルドン)は、アメリカのオレゴン州南東部の僻地にある3つのサンストーン鉱山に、ビデオ撮影家Kevin Schumacher(ケビン シューマッハ)と共に訪れました。 このチームは、5日間にわたり鉱山労働者にインタビューし、採掘作業を撮影しました。 また、今後の研究のために宝石や岩石のサンプルを収集しました。これらはGems & Gemology(宝石&宝石学)で公開される予定です
 
宝石のユニークな性質と、過酷であると同時に美しい高原や砂漠の風景は、メンバー全員に忘れられない印象を残しました。 
 
「ポンデローサの高い木々と、Plush(プラッシュ)近くの広大で幅広い渓谷や黒い起伏を見せる火山の丘は、それぞれの場所が荒々しい独特の美しさを持っているものの、そのコントラストが印象的でした。」とシューマッハは語りました。
 
ポンデローサ鉱山のJohn Woodmark(ジョン ウッドマーク)はこれに全く同感で、これを保護するために自分は仲間と共に尽力していると話しました。
 
「ここは自然そのままの、美しい地域です。」と彼は言います。 「オレゴンサンストーンのようなエキゾチックな宝石を見つけることばかりではなくて、ここに来るだけでも素晴らしさを感じられます。 殆どが樹齢250〜300年の巨大なポンデローサ松が百万以上あるので、これらの木を一つでも損なわないように最大限の努力をしながら、必要な採掘を行っています。」 
 
サンストーンは希少で、エキゾチックなアメリカの宝石です。 だからこそ、GIAがこの旅で出会った人々にとって採掘は商業活動以上のものであるのだと、シューマッハは語りました。
 
「それは情熱であり、生き様です。彼らはオレゴンサンストーンを、目の肥えた消費者がジュエリーにしたいと求めるような主流の宝石にしようと努力しています。 私はこれまで、サンストーンのことをさして気にかけたことがありませんでしたが、今ではそれが目の前にある本物の宝であることに気がつきました。」 
 
オレゴン州サンストーンのフィールドレポートは、Gems & Gemology(宝石&宝石学)2013年秋号を参照してください。この美しいオレゴン州の宝石の採掘活動を撮影したシューマッハのビデオと、採掘に尽力する人々との会話が特集されています。 

GIAチームが訪問したサンストーン鉱山のひとつで、生産の紹介をする鉱山労働者。
鉱山労働者が、GIAチームが訪問したサンストーン鉱山の一つから採取された産出物を見せている。 写真:Duncan Pay(ダンカン ペイ)/ GIA