エルサレムの宝石とミネラルエッグはライフワークの象徴


左から、GIA博物館展示開発者のMcKenzie Santimer、Josh Hyman、GIA博物館学芸員のTerri Ottaway。 写真撮影:Kevin Schumacher/GIA
左から:GIA博物館のエキジビットクリエイターであるMcKenzie Santimer、GGのJosh Hyman、そしてGIA博物館長のTerri Ottaway。 写真:Kevin Schumacher/GIA
2012年、1992 GGのJosh HymanはカールスバッドにあるGIA博物館において、850種の宝石およびミネラルエッグの展示会を催し、自らのキャリアの節目を飾った。

これはドイツのイーダー·オーバーシュタイン在住の名カッター、Dieter Jerusalemによる作品の初コレクションである。以前は米国で展示されていた。 Jerusalem は原石の収集、カッティング、研磨に40年を費やしてエッグを製作した。 多くは採掘された稀少で珍しい原石または鉱床から造られている。 ユニークな形状的特徴を最高に際立たせるためにカッティングされており、鶏卵と全く同じサイズである。

「これは仕事にかけた人生の集大成だ」と、オーナー、クライアント、友人を支援し、2010年にオークションにかけられたJerusalemコレクションを入手した、フィラデルフィア在住の宝石商であるHymanは語る。 「1人の人間が手間隙かけて刻み込んできた年輪を象徴している。 彼が夥しい才能と職人魂に溢れた人物であることに疑いの余地は無い。
 
卵型の貴重な宝石と優雅な鉱石は、イダールオバールシュタインの瑪瑙、カリフォルニア州パラのピンクトルマリン、ブラジリアンモルガナイトとアクアマリン、マダガスカルで採れるグリーンベリル、ナイジェリアの光る石英、石基内のカナダ産シルバー、ジェード輝石、そしてオーストラリア産バリシア石などに代表されるように、世界各地の著名な地域で採掘される。 珍しい混合物が入った美しき宝石、ヤスパース、瑪瑙、石英も披露される。

左から:こはく(アンバー)、ブルークリソプレーズ、チーターのような斑点のあるジャスパー、カルサイト(方解石)、ロビンズエッグブルー(コマドリの卵の青色)のトルコ石。 提供:Jay Walker, Library of the History of Human Imagination(人間想像力の歴史図書館)館長、 写真撮影:Orasa Weldon/GIA
 
「数十億年前に地中で化学物質の化合が起こりそこから派生した物が地殻にまで移動し、最終的には地表のごく近くにまで到達し、ある国々の採掘者がそれらを発見するといった長い経緯と、 ドイツでエッグを作ろうと決心した男が置かれた緊張状態などの背景を思うと、とてつもない素晴らしい旅の道中を進んでいる気分に浸れるんだ。」と、ハイマンは自らの胸中を感慨深げに語る。

彼はこう称えて言いました。「このコレクションは母性の極みを見事に具象化したものである」と。 「色彩と貴重な宝石、そして装飾用鉱石が鮮やかに並ぶ壮大なディスプレイです。 実に美しい。 」

Hymanは史上類を見ないほどの大多数の人々がエッグを鑑賞し、その美を称える機会に恵まれたことを念押ししたかったのです。
 
「宝石学に対して何らかの関心や興味があるなら、全ての展示品を見ることで情緒的な経験を味わえるはずだ」と彼は語る。 「まさに芸術作品のようなもので、足を止めて品定めしながら理解しようとすれば、感嘆せざるを得ないほどの魅力に圧倒されるに違いない」
 
学生やスタッフ、そして訪問客がコレクションに触発されたとすれば、それこそ彼の本望なのです。  "願わくば形や量、そしてバラエティに富んだ色合いだけを見ずに、 そこに描かれている遠大な絵に気付いて欲しい。つまり人生に待つ様々な可能性という絵に。」と訴えました。

ハイマンにとってのエルサレムエッグを堪能し、その世界観をGIAを訪れた学生や来場者の方々に紹介する上で有効でした。

「人生を大切に過ごすために、金儲けが全てではないことを胸に留めていただきたい。 あなたが誰であり、そして何をするのかが重要なんだ」と彼は言う。 「そこに軸を置くことが人生に満足できるための秘訣のようなものだ」

Egg-stravaganza(エッグ・ストラヴァガンザ)
彫刻細工入りの宝石やミネラルエッグがカリフォルニア州カールズバッドのGIA博物館で開催される、エッグ−ストラヴァガンザ展示会向けにケースに陳列された。 提供:History of Human Imagination図書館長のJay Walker(ジェイウォーカー) 写真:Orasa Weldon(オレサ ウェルドン)/ GIA