ダイヤモンド:古い原石からの
薄片


この無色のダイヤモンドのスライスは、約21×17×3mmで、インクルージョンが魅力的な模様をなしている。 このダイヤモンドは、9月に香港ウォッチ&ジュエリーショーに出品された。 提供:Dynamic International(ダイナミック・インターナショナル) 写真:Russell Shor
この無色のダイヤモンドの薄片は、約21×17×3mmで、魅力的な模様のインクルージョンを示す。 このダイヤモンドは、9月にHong Kong Watch & Jewellery Show(香港ウォッチ&ジュエリーショー)で販売された。 提供:Dynamic International(ダイナミック インターナショナル)。 写真提供:Russell Shor(ラッセル ショア)。
ダイヤモンドのインクルージョンは特定の石についての独自のストーリーを伝えてくれますが、常に石の価値を下げるものです。 しかし、唯一の例外があります。 自然の芸術を見る目を持つダイヤモンドカッターが、「ダイヤモンドスライス」を創作しました。これは、ジュエリーデザイナー向けの非常に多くのインクルージョンを含む大きな原石を薄くスライスしたものです。

これらの薄片を作るメーカーによると、石の元の輪郭を残しつつ、興味深いパターンを見せるように原石をカットすることを考えたということです。 インクルージョンとその模様がより興味深いものであるほど、価格がより高くなります。

9月のHong Kong Watch and Jewellery Show(香港ウォッチ&ジュエリーショー)で約5社の出展者がダイヤモンドスライスを目玉商品にしました。

約18×16×3mmの灰色がかったカラーダイヤモンドのスライス。 提供:Dynamic International(ダイナミック・インターナショナル)。 写真提供:Russell Shor(ラッセル・ショア)。
約18×16×3mmの帯灰色ダイヤモンドのスライス。 提供:Dynamic International(ダイナミック インターナショナル)。 写真提供:Russell Shor(ラッセル ショア)。
ムンバイに拠点を置くDynamic International(ダイナミックインターナショナル)の社長Raja Malpani(ラジャ マルパニ)は、ダイヤモンドのスライスは、一部イスラエルで生産されるものの、大部分がインドで作成されると語っています。 Dynamic International(ダイナミックインターナショナル)では、ショーで最も大きなスライスを出典し、これらの写真のためのサンプルを提供しました。

ダイヤモンドスライスには、大くて、多くのインクルージョンを含むかまたは不透明な原石を使います。 一般的に製造業者は原石を、元の形状により5~20mmの不規則な形の、厚さ2mmまたは3mmの板状にレーザーでスライスします。 片面に極めて浅い「パビリオン」ファセットをつけ、もう一面が平らな「テーブル」になるように研磨します。 価格は、不透明なものがカラットあたり10ドル(1000円)、装飾的なインクルージョンの模様を持つ透明石がカラットあたり700ドル(7万円)と、大きく異なります。 

Malpani(マルパニ)によると、ダイヤモンドスライスは3~4年前から市場に出ています。 米国の数人のデザイナー(ロサンゼルスのGara PostやサンフランシスコのAshley Morganを含む)は、ダイヤモンドスライスを自分のコレクションに含めていましたが、マルパニによると、アジアではやっと販売が開始されたとのことです。

製造業者は、ダイヤモンドが非常に硬度が高いにもかかわらず、もろくて比較的容易に欠けたり割れたりする可能性があるため、デザイナーにはスライスをベゼルセット(覆輪留め)することを勧めています。

9月の香港ウォッチ&ジュエリーショーでDynamic International(ダイナミックインターナショナル)が販売目的で提供した、半透明のイエローがかったダイヤモンドスライス約15×16×3mm。 写真提供:Russell Shor(ラッセル・ショア)。
9月のHong Kong Watch & Jewellery Show(香港ウォッチ&ジュエリーショー)でDynamic International(ダイナミックインターナショナル))が販売した、約15×16×3mmで半透明のイエローがかったダイヤモンドスライス。 写真提供:Russell Shor(ラッセル ショア)。

Russell Shor(ラッセル ショア)はカリフォルニア州カールスバッドのGIAのシニア業界アナリストです。