真珠の説明
いつの時代にも最も愛されてきたであろう宝石の真珠。天然真珠および養殖真珠のどちらとも、多彩な色があります。最も馴染みのある色はホワイトとクリーム(ライト イエローイッシュ ブラウン)です。ブラック、グレー、シルバーもかなり一般的ですが、真珠にはあらゆる色相があります。主な色すなわち地色は、オーバートーンと呼ばれる付加的な色によって変化することがよくあります。一般的なオーバートーンはピンク(ロゼと呼ばれることもある)、グリーン、パープル、ブルーです。また、オリエントと呼ばれる、イリデッセンスによる特殊効果を呈する真珠もあります。
養殖真珠はビーズ ネックレスやブレスレットにしたり、あるいはイヤリング、リング、ペンダントにソリティア(一粒)やペア(2個で一組)、クラスター(複数個まとめて)として留められます。珍しい形の大粒な真珠は、クリエイティブなジュエリーデザイナーに人気があります。
アメリカでは、天然か養殖かを問わず、アレキサンドライトおよびムーンストーンとともに6月の誕生石とされています。
天然真珠と 養殖真珠
天然真珠天然真珠は特定の母貝の体内すなわち外套膜中で、通常は微細な刺激物の周囲に、人間の手を一切介さずに形成されます。
養殖真珠養殖真珠の成長には人間の介入と管理を必要とします。現在、養殖工程において使用される母貝のほとんどがその目的のために育成されていますが、野生の母貝を収集し使用しているケースもあります。
養殖工程のはじめに、熟練した技術者が、同種の母貝から外套膜を取り出し、外套膜の小片1つと共に貝殻のビーズ1個を真珠が育つ母貝の生殖腺に、あるいはビーズ無しで外套膜の小片複数個を真珠が育つ母貝の外套膜に挿入します。ビーズを使用した場合、外套膜が成長してビーズを取り囲むように真珠袋を形成し、その内側およびビーズの上に真珠層を分泌し、最終的に養殖真珠が形成されます。ビーズを使用しない場合は、挿入されたそれぞれの外套膜の周りに真珠層が形成されます。養殖業者は養殖真珠を採取するまで母貝の管理をします。
真珠の種類
養殖の球形真珠には、主に4つの種類があります。
アコヤ養殖真珠アコヤ養殖真珠は、米国や他の西洋の市場のほとんどの人々に最も身近な海水産養殖真珠です。多くの消費者は、白またはクリーム色のアコヤ真珠をジュエリー、特に一連ネックレスに使用されるクラッシックな真珠と認識しています。日本と中国が、アコヤ養殖真珠を生産しています。
南洋養殖真珠オーストラリア、インドネシア、フィリピンがこの海水産養殖真珠の主な生産地です。南洋養殖真珠は、白、銀、金色をしており、色は母貝の種類により異なります。成長するのに長い期間を要するため、真珠のサイズが大きく真珠層が厚くなり、さらに必要とされる成長条件が限定されているので、この真珠の価値は高くなります。
タヒチ産養殖真珠主にフランス領ポリネシア諸島(このうち最も有名なのがタヒチ)周辺で養殖されています。この海水産養殖真珠は、黒真珠とも呼ばれることがあり、広い色範囲のものがあります。真珠は、グレー、ブラックまたはブラウンのこともあれば、主色以外のオーバートーンと呼ばれる表面の色がブルー、グリーン、パープル、ピンクであることもあります。
淡水養殖真珠淡水養殖真珠は、最も一般的に養殖される真珠であり、消費者やジュエリーデザイナーの間で最も人気のある真珠の種類の一つです。これは、サイズ、形状、色が驚くほど豊富であり、さらに低価格で入手しやすいためです。通常、淡水湖や池で養殖され、多くの場合は1つの海水産貝から数多くの真珠が生成されます。淡水養殖真珠は主に中国で生産されています。