黄色の宝石を識別できますか？

Sharon Bohannon

3月 9, 2020

黄色という色からは太陽の日差し、レモン、さまざまな花などが思い浮かび、幸福、暖かさ、楽観主義などの感情を呼び起こします。黄色の色合いを持つ宝石も、ダイヤモンドからシトリンそしてガーネットに至るまで、数多くあります。

イエロー ダイヤモンドは、品質や価値が劣ることなく、ジュエリーにセットされるのに人気の宝石です。しかし、お手頃な価格で入手することができる黄色の宝石は他に数多くあります。これらの宝石は、明るい色調の色合いのものから、豊かな暖かみのある色相のものまでさまざまです。

市場で最もよく見られる黄色の宝石はシトリン、サファイア、トパーズ、トルマリン、透明なオパールです。その他には、イエロー アンドラダイト ガーネット、スペサルティン、マリ ガーネット、ベリル、スフェーン、ジルコン、スポジュミン、ラブラドライト、オーソクレーズ フェルスパーの透明な品種などがあります。あまり豊富でなかったり、コレクター向けの黄色の宝石としては、クリソベリル、スファレライト、アパタイト、プレーナイトが挙げられます。

黄色の宝石クイズ

多くの黄色の宝石は、似たような色をしています。これらの黄色い宝石のペアで微妙な違いがお分かりになりますか？これらは非常に似ていますが、異なる種の宝石です。
 

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イエロー ダイヤモンド

黄色は天然のファンシー カラー ダイヤモンドに最も豊富に見られる色ですが、ダイヤモンド全体から見ると非常に小さな割合を占めています。イエロー ダイヤモンドの最初の主要産出地は、南アフリカのケープ州で1860年代後半に発見されました。このため、宝飾業界では、これらのイエロー ダイヤモンドは「ケープ」イエロー ダイヤモンドとして知られるようになりました。
 

『GIA Diamond Dictionary（GIAダイヤモンド事典）』によると、「ケープ」ダイヤモンドは、特定のはっきりとした吸収パターンを示す独特な黄色の地色を持つタイプIaダイヤモンドです。（多くの場合、強いバンドがおよそ415.5nmに一本、非常に強いバンドが478.0nmに一本あり、この2本のバンドの間には4本の弱い線があります。）このようなダイヤモンドは、青、黄、またはオレンジの蛍光を発することがあります。

ダイヤモンドの黄色い色は何が原因で生じるのでしょうか?

「通常、窒素原子が存在すると、可視スペクトルの青い領域で2種類の吸収が生じます。スペクトルの残りの部分が透過し、黄色い色として見られるようになります」とGIAでダイヤモンドのカラーを専門的に研究するJohn Kingは説明します。

カナリーは、タイプIbのファンシー カラー インテンス イエロー ダイヤモンドに対して昔から使われている用語であり、「ケープ」スペクトルを持つダイヤモンドと区別するために使用されています。宝飾業界で「カナリー イエロー」と呼ばれているダイヤモンドは、彩度の高い黄色のため高く評価されています。

有名なイエロー ダイヤモンド

ダイヤモンドには宝石愛好家を魅了する形容し難い魅力があります。フランス人の旅行者で宝石商のジャン バティスト タヴェルニエは、早くも1676年に、フロレンティン、オーストリアのイエロー、トスカーナ大公などとさまざまな名称で呼んだ137.27カラットのイエロー ダイヤモンドを見たと報告しました。それ以来、注目に値する多くのカラー ダイヤモンドは、特に色の魅力が広がるにつれて、有名なダイヤモンドの中でも高級なものとして区別されるようになりました。

Tiffany Yellow Diamond（ティファニー イエロー ダイヤモンド）は、1878年にTiffany & Co.（ティファニー アンド カンパニー）に買い取られ、ニューヨークの旗艦店で70年以上展示されています。ジョージ フレデリック クンツ博士の指示の下、このイエロー ダイヤモンドは297.42カラットの原石から、世界最大の有名なファンシー イエロー ダイヤモンドの1つである128.54 カラットの現在のクッション カットにカットされました。1984年、GIAはこのイエロー ダイヤモンドをグレーディングしました。

南アフリカのデビアス鉱山から産出されたと考えられているイエロー ダイヤモンド「Allnatt（オールナット）」は、1950年初期にこのダイヤモンドを購入した英国兵かつ有名な博愛主義者、そしてかつてこの宝石を所有していた Alfred Ernest Allnatt少佐にちなんで名付けられました。

重量が102.07カラット、カラー グレードがファンシー インテンス イエローのこのダイヤモンドは、1996年5月にジュネーブで行われた Christie’s（クリスティーズ）のオークションで出品されました。オールナットは売却され、カラーとクラリティを改善するために101.29カラットに再カットされ、カラーはファンシー インテンスからファンシー ビビッドとなり、クラリティ グレードはVS2へと向上しました。

オールナットは、最大重量を保持し、形が整った八面体の原石の結晶の色をうまく活かすために使用された20世紀初期のカッティング スタイルの典型的な例を示しています。

アーカンソー州カーセッジ出身の伐採者であるGeorge Steppは、1972年にアーカンソー州のCrater of Diamonds State Park（ダイヤモンド クレーター州立公園）でイエロー ダイヤモンドの結晶を発見し、アーカンソー州パインブラフのKahn Jewelers（カーン ジュエラーズ）に売却しました。この宝石商では、マクルと呼ばれる天然の三角形の枕形をした結晶を展示するために、このイエロー ダイヤモンドはカットされずにそのままの形で残されました。「Kahn Canary Diamond（カーン カナリー ダイヤモンド）」の重量は4.25カラットで、インタ－ナリー フローレスです。

アーカンソー州のダイヤモンド クレーター州立公園が1977年に州立公園となり、一般に公開されるようになって以来、この公園では33,000個以上のダイヤモンドが発見されています。この公園では、「ファインダーズ、キーパーズ（発見者が所有者）」というポリシーを掲げており、ダイヤモンドを見つけたら、家に持ち帰ることができます。一般の人々は有料でダイヤモンドを採掘することができます。