フィールドレポート

GIAフィールド宝石学チーム、マダガスカルのイラカカでサファイア鉱山を探査する


マダガスカルのサファイア鉱山の探査
GIAフィールドジェモロジストと、イラカカのサファイア採鉱地帯を見学しましょう。

この短いビデオでは、GIAフィールドジェモロジストのVincent Pardieuとそのチームが、マダガスカルのイラカカのサファイア採鉱地帯を紹介します。 マダガスカル島の南にあるイラカカ地帯には、世界最大級のサファイア鉱床があり、現在最も活発な鉱山です。 潜在的なサファイア鉱床は、約75x62マイル(120x100キロ)の領域にわたっています。

マダガスカルは、サファイア産出国として非常に大きな見込みがあります、とPardieuは述べています。 GIAは今後もこの島を訪問し、全ての鉱床を研究して記録していきます、とPardieuは述べ、彼の見解では現在発行されている中でもGIAが作成した島のサファイア鉱床の地図は最も正確であります。

1998年末に発見されたイラカカ地帯は、クリソベリルやスピネル、ガーネット、トルマリン、ジルコンなど、コランダム以外の宝石も多く産出しています。

鉱床労働者は地質学者が古河川と呼ぶ河床に集中するサファイアを豊富に含む層を探します。 手工具で単純な立坑を掘って宝石を採取し、それを近くの川で洗います。 立坑は崩れないよう、せいぜい直径1メートル程度になっています。 立坑によっては、その深さは197フィート(60メートル)にも達します。 彼ら鉱夫にとっては、宝石を豊富に含んだ砂利を見つけることだけが重要なんですよ、とPardieuは語ります。

このビデオでは、約118フィート(36メートル)の深さがあるそういった立坑に、彼と一緒に降りていきます。鉱夫がどんな環境で作業をしているのか、実際に自分の目で見て確認するためです。 あれは、控えめに言っても重労働です、と氏は回顧しています。

ビデオでは、鉱区を空撮した映像が映し出されます。GIAのドローンが鉱夫の頭上すれすれを飛びながら撮影したものです。 また、イラカカ自体の空中写真も映し出されます。

今回の遠征の大きな目的のひとつとして、GIAの参考資料用のサンプル収集ということがあり、そのためには地元の鉱夫たちの信頼を得る必要があります。 皆、私たちの目的を知るようになると、次第に宝石も見せてくれるようになるのです、とPardieuは説明します。 そこにしばらく滞在するということも、大切である、とも言います。 こういう遠征では、時間こそ最大の協力者なのです、とPardieuは続けます。 長く滞在すればするほど、何か面白いものを見れるチャンスが増えるのです。

このビデオは、2回に分けたマダガスカル遠征の映像を編集して制作されました。2012年のFE39と、2014年のFE55です。 この遠征には、Vincent PardieuとカメラマンのDidier Gruelに加え、Boris Chauviré、Jonathan MuyalとStanislas Detroyatも参加しています。

GIAのスタッフは、研究目的、そして市場に対する洞察を深めることを目的として、宝石およびジュエリー産業に関わる鉱山をはじめ、製造業者、小売業者やなどを頻繁に訪ねています。 GIAは、訪問中に私たちを受け入れ、貴重な情報を提供してくださった皆様に感謝いたします。 これらの訪問や記事または出版物のいかなる内容も、再利用、宣伝用の利用は禁止されています。