LAの博物館で、稀少なファンシーカラーダイヤモンド展


ラウンドブリリアント、梨型、マーキスカットのカラーレスダイヤモンドを98.70カラット散りばめたネックレスに、30.03カラットの楕円形のジュリエット・ピンク・ダイヤモンドがあしらわれている。
98.70カラットのカラーレスダイヤモンドのネックレスにセットされた楕円形の30.03カラットのジュリエットピンクダイヤモンド。この作品は、現在ロサンゼルス自然史博物館で展示されている。 写真提供:L.J. West。

最も稀少なファンシーカラーダイヤモンドがオークションにて数千万ドルで落札されたと世界中の新聞の一面を飾ります。 あたかも有名人であるかのごとく、これらの稀少なダイヤモンドは写真ではよく見ることがありますが、実際に自分の目で見れる機会はめったにありません。

Los Angeles Natural History Museum(ロサンゼルス自然史博物館)では、2017年3月19日まで稀少な宝石の展示会が開催されており、30.03カラットのファンシーインテンスピンク、2.83カラットのファンシーディープグレイッシュブルーイッシュバイオレット、1.64カラットのファンシービビッドパープルの3つの非常に稀少なファンシーカラーダイヤモンドをご覧いただけます。これら3作品はすべて、ニューヨークにあるファンシーカラーダイヤモンドの宝石商L.J.  Westが展示会「Diamonds: Rare Brilliance(ダイヤモンド:稀少なブリリアンス)」で展示しているものです。 

ジュリエットダイヤモンドと名付けられた大きなピンクダイヤモンドは、南アフリカで発見された90カラットの原石から切削されました。その後、カラーがEとFおよびクラリティがVVSであるラウンドブリリアント、ペアシェイプ、マーキスカットの98.70カラットのカラーレスダイヤモンドを散りばめたネックレスにセットされました。

このバイオレットのダイヤモンドは、これまでオーストラリアのアーガイル鉱山で発見された同色のダイヤモンドで最大のものであり、原石は9.17カラットもありました。 アーガイルバイオレットと名付けられたこのダイヤモンドは、アーガイル鉱山での2016年のダイヤモンド入札で非常に貴重なものでした。

ビクトリアオーキッドビビッドダイヤモンドは、今までに発見された同色のダイヤモンドの中でも非常に数少ないダイヤモンドの一つです。

質感のある茶、紫、青色の表面を持つオーバルシェイプのアーガイルバイオレットダイヤモンド。

これらの3つの稀少なダイヤモンドに加えて、 L.J. Westは、さまざまな色相の88個のファンシーラディアントカットのカラーダイヤモンドからレインボーネックレスを製作しました。 これらのダイヤモンドの総重量は35.93カラットです。

開会式では、これらのダイヤモンドのグレーディングが行われたGIAの名誉リサーチ・フェローであるJames Shigley博士が、ファンシーカラーダイヤモンドを生み出す自然の力およびカラーレスやファンシーイエローダイヤモンドと比較してこれらのダイヤモンドがいかに稀少であるかについて説明しました。

これらの作品は、ロサンゼルス自然史博物館の宝石・鉱物の会場で展示されています。 

Russell Shorは、GIA カールスバッドのシニア業界アナリストです。