GIAフィールドジェモロジストがマラウイのChimwadzulu(チムワズル)ルビー鉱山を訪問
10月 2, 2015
このビデオでは、GIAのフィールドジェモロジストが初めてマラウイ、Chimwadzulu(チムワズル)ルビー鉱山を訪れ、アフリカの温かい心、を経験します。 この鉱山は、1958年に発見され、アフリカ大陸最古のルビーおよびサファイア鉱床の一つであるにも関わらず、宝石商や公共にはあまり知られていません。
マラウイは北西をザンビア、北東をタンザニア、そして東西と南をモザンビークに囲まれたアフリカ大陸の最小国家の1つです。 マラウイは、タンザニアおよびモザンビークからマラウイ湖を隔てて境界を分けています。
「Chimwadzulu(チムワズル)についてはずいぶん昔に本で読んだことがあります……長い間、ずっとここに来たかったんです」と、GIAフィールドジェモロジストのVincent Pardieuは言います。 彼によると、ここの鉱床の地質は非常に複雑で、それを理解するには鉱山のサファイアが重要な役割を果たすと言います。 Chimwadzulu(チムワズル)の鉱床はルビーやオレンジサファイアで知られていますが、主な産出物は薄いグリーンやブルー、イエローのサファイアです。
これまでと同様に、この遠征の最終目的はGIAの研究プログラムのためにサンプルを入手することですが、産出作業に携わる人々への理解と共に採鉱作業や宝石を取り巻く地質学を理解することも非常に重要です。 「宝石を見る際にそれに纏わる逸話を知っていると、見方が変わってくるんです」と、Pardieuは説明します。
マラウイは経済難にあり、国内の宝石資源の倫理的な活用が経済発展を支える方法の1つです。 Nyala Mines Ltd. (ニアラ・マインズ社)とColumbia Gem House, Inc(コロンビア・ジェム・ハウス社)の共同運営によるChimwadzulu(チムワズル)鉱山の助成で地域コミュニティに病院や学校建設などの恩恵を受ける可能性があります。
Pardieuとそのチームは鉱山を訪問し現状を視察することができました。 「アフリカの国々では、教育や医療を手に入れるのは富裕層の特権なんです」と、Pardieuは述べます。 「……私たちにとって何でもないことでも、この国の人々にとっては手が届かないものなんです」 また、チームは地域の小学校を訪れマラウイの若い力と、国内の資源を全国民のために役立て得られるだろう無限の可能性を垣間見ることができました。
このGIAフィールド遠征調査(FE56)は、2014年9月に行われました。 Pardieu、カメラマンのDidier Gruel、フィールドジェモロジスト研修生Stanislas Detroyatが遠征に参加しました。
GIAのスタッフは、研究目的、そして市場に対する洞察を深めることを目的として、宝石およびジュエリー産業に関わる鉱山をはじめ、製造業者、小売業者などを多く訪ねています。 GIAは、訪問中に私たちを受け入れ、貴重な情報を提供してくださった皆様に感謝いたします。 これらの訪問や記事または出版物のいかなる内容も、再利用、宣伝用の利用は禁止されています。