GIAの卒業生が大ニュースになるようなファンシーダイヤモンドを購入
12月 31, 2014
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公平を期すために言うと、 Polnauerは厳密には平均的な宝石の購入者とちょっと違います - 彼はGIAのグラジュエイトジェモロジスト(GG) で, イスラエルのLeibish & Co.で働く、33歳のチーフダイヤモンドバイヤーです。 彼は、過去5年間リオティントのアーガイル・ピンクダイヤモンド・テンダー(入札)だけで40個以上のピンクダイヤモンドを獲得しました。彼の最近の購入は他にも、 ニュースにもなった1.68カラット(ct)のProsperity Pink(プロスペリティピンク)、2.02ctのPink Promise(ピンクプロミス)、3.37ctのPurple Orchid(パープルオーキッド)などがあり、それぞれ100万ドル( 約1,02億円), 150万ドル(約1.53億円), 400万ドル(約4.09億円)という付け値でした。
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ピンクプロミス・ダイヤモンドの、4.96ctの原石(左)と、2.02ctの クッションシェイプに成形加工されたファンシービビッドパープリッシュピンクダイヤモンド(右)。 Shmulik Polnauerは2012年11月にアントワープのFusion入札で、南アフリカのKAO鉱山で発見されたこのダイヤモンドを獲得した。 Polnauerは この石について、「研磨を始めるまでの調査に4ヶ月を費やした」と述べている。 2013年香港国際ジュエリーショーで150万ドル(約1.6億円)で売りに出されたこのピンクプロミス(=ピンクの約束)は、 同じ週に売却された。 写真提供: Leibish & Co.
イスラエル国防軍の兵役経験者であるPolnauerは、ダイヤモンドの分析と「石の見極め」を学ぶことをキャリアとしています。「私は、最も小さく最も綿密な細部を見分ける努力をしています。そうすることで、石の色やカット, またクラリティの改良が可能になります。」と彼は言います。
Polnauer の父Leibish Polnauer は, 1970年代に宝石と宝飾品のキャリアをスタートさせました。ダイヤモンド研磨士からセールスマンになった後、1979年にイスラエルのラマトガンで 自分の会社 Leibish & Co.を起こしました。 Shmulik Polnauerは、彼の父の仕事によくついて行き、 若いころは夏の間家業に従事していました。
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Leibish & Co.のチーフダイヤモンドバイヤーShmulik Polnauer(左)と彼の父、
Leibish Polnauer。 父Polnauerは、 1979年にイスラエルのラマトガンで、
自分の名前を付けた会社を設立した。 写真提供: Leibish & Co.
イスラエル国防軍将校を務めた後、Polnauerは家に戻り、天然のファンシーカラーダイヤモンドに重点を置いているLeibish & Co.で働き始めました。 彼は石を扱うにつれて石についてさらに学びたいという思いが募り、また、 ダイヤモンド取引に精通しているということは、 GIAとそのダイヤモンドグレーディングレポートの価値を熟知しているということでした。Leibish Polnauer。 父Polnauerは、 1979年にイスラエルのラマトガンで、
自分の名前を付けた会社を設立した。 写真提供: Leibish & Co.
彼はこう言います。「私はダイヤモンドに自分の将来を見ました。そして、世界で最高の宝石学機関で適切な教育を受ければ、成功をつかむチャンスが倍増することがわかっていました。」
家業に加わってちょうど一年経ったころ、PolnauerはGIAのロンドンキャンパスで学ぶため、6ヶ月の休暇を取りました。ロンドンでは宝石学の授業の厳しさとチャレンジに「うれしい驚き」を感じました。そこでの授業は、特にダイヤモンドのバックグラウンドを持つ人にとって、思っていたよりも「教育的で専門的」だったからです。
「勉強はかなり難しいものでした」とPolnauerは述べています。 「個々のダイヤモンドの特性をより明確に理解することができ、 宝石に関する知識の量も大幅に増えました。」
Polnauerは2004年にGIAを卒業し、 GGのディプロマを取得しました。
「GIAのコースを完了したことで、私は一点の疑いもなく、ダイヤモンドを扱う時に100パーセント自信をもち、またこの業界で100パーセント安心して仕事をすることができます。」と彼は言いました。 「商品について優れた理解があれば、 購入する際に適切な石を探し出し、別の購入可能な商品の選択肢と比較することができるようになります。」
イスラエルのレホヴォトに妻Rinatと3人の子供たちと暮らすPolnauerは仕事に就き始めたころ、ファンシーカラーダイヤモンドの「マジック」に最もひきつけられたと実感しました。そして「過小評価されてきた宝石」と、それらが今後正当に評価される可能性を見つけることに喜びを見出しました。 彼は、市場をよく知ること、また数歩先を考えることが宝石と宝飾品業界における彼 - もしくは誰であれ - の成功に非常に重要であると言っています。
彼はGIAの入学生たちに、同じような道を進むことを助言します。
「あなたの興味を明確に引くものを見つけてください。専門分野に焦点をあて、市場を学ぶことに時間を費やしてください。」と彼は言います。 「そして、スケジュールを空けておくことです。 GIAでの勉強は真剣なものですから。」
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Shmulik Polnauer は、2011年アーガイル・ピンクダイヤモンド・テンダーでProsperity Pink(プロスペリティピンク)ダイヤモンド(左)を獲得した。1.71 ctのファンシーインテンスパープリッシュピンクで、ラディアントカットされている。 カラーを強めるため再研磨を決めると、 Polnauerはそのプロスペリティピンクを1.68 ctのファンシービビッドパープリッシュピンクに改善させた。 これには百万ドル(約1.02億円)の値が付いた。 2014年香港のジュエリー&ジェムフェアで400万ドル(約4.3億円)の値がついたパープルオーキッド(右)は南アフリカの鉱山産で、4カラット以上の重量があった。 Polnauerはインドでその原石を購入し、 3.37 ctのファンシーインテンスピンキッシュパープルのVS2ダイヤモンドに変えた。 写真提供: Leibish & Co.
筆者について
寄稿者Jaime Kautskyは、GIA ダイヤモンドグラジュエイトおよびGIA Accredited Jewelry Professional (AJP アクレディテッドジュエリープロフェッショナル)で、The Loupe(ルーペ)誌の副編集長を数年務めていました。