記者発表

GIAラボラトリー、詐欺計略を防止


所定の手順により偽造刻印を検出

カリフォルニア州カールスバッド– 2021年5月17日 - GIAが把握しているところでは、更新または検証サービスのためにGIAに提出されたラボラトリー グロウン ダイヤモンドの中で、GIAの天然ダイヤモンド レポートに紐付けられる偽造刻印があるダイヤモンドの数が増加しています。新たに提出されたラボラトリー グロウン ダイヤモンドの大半は、その偽造刻印が示すGIAのレポートよりも高いクラリティを有し、寸法と重量はそのレポートとほぼ同じでした。 
 
「購入を完了する前、特に買い手が売り手と信頼できる関係を持たない取引においては、ダイヤモンド グレーディング レポートを更新することがいかに重要であるかということを、この残念な事態が明らかに示しています」とGIA取締役副社長兼ラボ・研究主任責任者のTom Mosesは述べます。
 
アントワープに提出された、偽造刻印があるラボラトリー グロウン ダイヤモンドのこちらの最新の例からは、その人工石の寸法が元のレポートの情報にいかに近いかということがよく分かります。更新のために提出されたこの石に添えられたレポートは、3.078カラット、9.33~9.38 x 5.74mm、Internally Flawless(インターナリー フローレス)、G、トリプル エクセレントの評価を有する天然ダイヤモンドのものでした。新たに提出されたその石は、3.075カラットのラボラトリー グロウン ダイヤモンドで、9.39~9.41 x 5.76mm、VVS2、H、トリプル エクセレントでした。一見すると、上記の天然ダイヤモンドとラボラトリー グロウン ダイヤモンドは、ほぼ同じです。これら2つのダイヤモンドの寸法の違いは、わずか100分の1ミリメートル以内でした。 
 
消費者を保護し宝石や宝飾品への信頼を確保するというGIAの使命を果たすために、GIAがこれらのケースに遭遇した場合は、GIAは偽造刻印を上書きし、新たに発行されるレポート番号および「Laboratory-Grown(ラボラトリー グロウン)」という用語をダイヤモンドのガードルに刻印します。 

2021年2月、GIAは、更新または検証サービスのために提出された多数の処理済み天然ダイヤモンドに、偽造のレポート番号の刻印があるという同様の事件を報告しました。


GIAについて

1931年設立の独立非営利組織であるGIA(Gemological Institute of America)は、宝石学における世界有数の権威として認められています。GIAはカラー、クラリティ、カット、カラット ウェイトからなる有名な4Cを考案し、さらに1953年にはダイヤモンドの品質の基準として世界中で認知されているインターナショナル ダイヤモンド グレーディング システム™を開発しました。
 
研究、教育、宝石学ラボ サービスおよび機器の開発を通じて、当機関は、最高基準の誠実性、学術活動、科学知識、プロフェッショナリズムを維持することにより宝石・宝飾品に対する公共の信頼を確保することに専念しています。