カラーダイヤモンド、東京のGIA GemFestにて輝く

ラボの最高品質責任者による最新情報
東京 - 2013年4月12日 - 4月11日、GIA(Gemological Institute of America)の最高品質責任者でありカラーダイヤモンドにおける著名な専門家でもあるJohn Kingが、当機関の東京GemFestで最新情報を発表した際、日本の宝石・宝飾品業界メンバーは、カラーダイヤモンドの世界のまたとない見識を得ることができました。この初開催のイベントは、2012年12月のGIA東京の宝石グレーディングラボのオープニングに続くものです。公共および業界に対し最新の宝石学情報を提供するために、GIAでは定期的に世界各地でGemFestsを開催しています。日本の宝飾業界メンバーおよびGIA同窓生に対しKingは、日本は世界最大のカラーダイヤモンド消費市場の一つであると指摘しました。カラーダイヤモンドは、何世紀にもわたって切望されてきたにもかかわらず、これらが宝飾品市場の主流として浮かび上がることは、90年代半ばまでありませんでした。これらの珍しい石は一度は王族や裕福層のために確保されましたが、今日ではより幅広く広がった宝石市場でますます普及しています、と彼は言及しました。
Kingは、紫、ピンクがかったオレンジ、グリーン、ブルーグリーン、そして非常に大きなカラー処理をされた石、HPHT(高圧、高温)のカラー処理された合成石、などのGIAラボで見られる合成石やカラー処理がされた石の珍しい色について話しました。また、DからZのスケール上のF、G、H、I、に相当する淡いカラーダイヤモンドの新しいトレンドについても再考察しました。
GemFestは、東京のGIA宝石ラボ、エグゼクティブマネージャーであるMari Okadaによって開会されました。彼女は、GIAが日本のような重要な市場において宝石のグレーディングサービスを行うばかりでなく、当機関の9つのラボから最新情報と国際的なリサーチの功労を提供することは極めて重要です、とコメントしました。
82年の歴史の過程で、GIAは、Hope(ホープ)、Dresden Green(ドレスデングリーン)、Sun Drop(サンドロップ)とWittelsbach-Graff(ヴィッテルスバッハ・グラフ)といった、世界で最も有名で顕著なカラーダイヤモンドの多くを評価してきました。GemFestで注目を浴びGIAによってグレードされた歴史的に注目すべきカラーダイヤモンドは、以下のとおりです。
Princie Diamond(プリンシーダイヤモンド)は、18世紀にハイダラーバード王国の君主ニザームの所有物でした。このダイヤモンドは、ゴルコンダ産のダイヤモンドに見られる珍しいオレンジレッドの蛍光性を示しているため、インドの有名なゴルコンダ鉱山から来たとものと考えられています。34.65カラットもあり、これまでにGIAが見た中で最大のファンシーインテンスピンクダイヤモンドです。
De Beers Diamond(デビアス・ダイヤモンド)は、1888年にデビアス鉱山で発見されました。208.65カラットのファンシービビッドイエローダイヤモンド、VS2は、439.86メトリックカラットから切断されました。1890年パリの万国博覧会で展示され、1982年に競売にかけられた際には、世界第5位のカットされたダイヤモンドとして描述されました。(それ以降に、GIAがグレーディングしたもので、それ以上に大きなダイヤモンドの数々が市場に登場しています)
Bulgari Blue(ブルガリ・ブルー)は、1972年にローマのブルガリの店で購入されていきました。10.95カラットのブルーダイヤモンドは、G VS1 9.87カラット無色のダイヤモンドとペアリングし指輪になっています。
Kingはまた、2010年11月のジュネーブのサザビーズで米国4560万ドルで売買された24.78ファンシーインテンスピンクダイヤモンドのGraff Pink(グラフピンク)をはじめとする、最近のオークションで紹介されたGIAの評価の主立ったカラーダイヤモンドを取り上げました。その他の注目すべきオークションアイテムは、記録的な5カラットのファンシービビッドピンク(カラットあたり210万ドル)、6.01カラットのファンシービビッドブルー(1010万ドル)、Sun Drop(サンドロップ)、110.03カラットのファンシービビッドイエロー(1090万ドル)、および4.19カラットのファンシービビッドオレンジ(290万ドル)などがあります。
GIAのラボで評価されたカラーダイヤモンドの数は、2010年以来、約30%と着実に成長しています。イエローダイヤモンドは最も一般的なカラーとして定着しピンクがそれに続いています。
カラーダイヤモンドの特性やカラー描写において第一人者であるKingは、1978年にGIAでキャリアをスタートしました。Hope Diamond(ホープ・ダイヤモンド)、ピンクのAgra(アグラ)、イエロー・ティファニー、Incomparable(インコンパラブル)、Centenary(センティナリー)、そしてスミソニアンのSplendor of Diamonds(スプレンダー・オブ・ダイヤモンド)展の品など、世界の重要なダイヤモンドの多くのグレーディングに携わってきました。ラボでの25年間の経験をもつキングは、GIAの受賞季刊誌Gems & Gemology(宝石と宝石学)のために多くの記事を執筆しました。中でも注目すべき記事は、「GIAジェムトレードラボにおけるカラーダイヤモンドのカラーグレーディング」です。
GIAは、2012年末に東京のラボを開設しました。同ラボは、GIAにとり9番目の国際ラボであり、米国外では7番目となります。GIAは1970年代より日本での教育プログラムを提供してきました。