記者発表

「華やかな時代:インドの宝石」展


This gold pendant features a 125 carat Colombian emerald engraved in Arabic with  salutations of peace. Set with diamonds, Burmese rubies, emerald beads and dangling pearls, it was made for a ruler of the Kingdom of Mysore. Mughal Era • Mysore • 18th century • emerald, ruby, diamond and pearl in 22K gold • 6 x 8.5 x 2 cm
このゴールドのペンダントは、平和の挨拶がアラビア語で彫刻されている125カラットのコロンビア産エメラルドを特徴とする。ダイヤモンド、ビルマ産ルビー、エメラルドのビーズ、垂れ下がる真珠が施されたこの作品は、マイソール王国の支配者のために制作された。ムガル帝国時代・マイソール・18世紀・22Kゴールドに飾られたエメラルド、ルビー、ダイヤモンドと真珠・6 × 8.5 × 2cm。提供:個人のコレクション。写真撮影:Robert Weldon/GIA

2018年10月10日まで、カリフォルニア州カールスバッドのGIAでユニークなコレクションを展示中

カリフォルニア州カールスバッド -2017年9月25日 – 17世紀から20世紀にインドで製造された複雑なデザインのジュエリーや華麗な宝飾品の展示会が、カリフォルニア州カールスバッドにあるGIA(Gemological Institute of America)の本部で10月13日より開催されます。2018年3月1日まで開催されている (編集者注:2017年12月、この展示会は2018年10月10日まで延長されることに決定)「華やかな時代:インドの宝石」展では、ムガル帝国時代(1526年~1857年)の作品など50作の豪華で由緒ある宝飾品が展示され、300年以上にわたるインドの装飾品の歴史をご覧いただけます。 
 
「私たちは、この壮大な由緒ある宝飾品を展示できて非常に嬉しく思っています」と、GIA博物館の館長であるTerri Ottawayは述べています。「各作品に飾られた数多くの素晴らしい宝石を見ると、何世紀も前のインドの王室がいかに煌びやかであったかどうか非常によく理解できます。」
 
「華やかな時代:インドの宝石」は、これらの作品に飾られたダイヤモンド、ルビー、エメラルド、サファイアおよびその他の宝石が世界中の原産地から辿った複雑なルートを探求します。また、この展示会は、宗教と文化において宝石が象徴する意義、宝石のために戦われた戦争、インドでの宝石学の歴史的な伝統をご紹介します。展示されている作品は、プライベートコレクションから借用したものです。
 
「インドの貴族は、有名なゴルコンダ地域から産出されたダイヤモンドをコロンビア産エメラルド、ビルマ産ルビーやペルシャ湾で採取された真珠と交換しました。  最高品質の宝石を手に入れるためには、どんな鉱山や海でも躊躇せずに探索したのです。宝石は富と地位の象徴であっただけでなく、保護と人生を向上するためのお守りとして着用されました。このようにあまりにも多くのことが関わっていたため、なぜ宝石をめぐって戦争が起こっていたかがおわかりになるでしょう」と、Ottawayは語ります。
 

While a necklace exhibiting mango-shaped elements, a manga mala, is traditional in South India, a piece as elaborate as this one was worn only by those who could afford such a massive gem-set jewel. The pendant represents the mythical two-headed bird gandaberunda that was the emblem of Mysore’s Wadiyar royal family. The necklace features stylized mangos around the collar and elaborate repoussé detailing on the back. Mysore ▪ 19th century ▪ diamond, ruby and emerald in 22K gold ▪ Necklace 79 cm long, pendant 11 x 8.5 cm. Courtesy of a Private Collection. Photo by Robert Weldon/GIA

マンゴーの形をしたデザイン要素を示すネックレス、マンガマーラは南インドでは伝統的な宝飾品であるが、この手の込んだ作品は、巨大な宝石がセットされた宝飾品を購入することができる者のみが着用できた。ペンダントは、マイソールのオデヤ王室の紋章であった神話に登場する双頭の鳥、ガンダベルンダを表している。また、このネックレスは、襟の周りに様式化されたマンゴーと後方に精巧にデザインされた打出しがあるのを特徴とする。マイソール・19世紀・22Kゴールドにセットされたダイヤモンド、ルビー、エメラルド・ネックレス79cm、ペンダント11×8.5cm。提供:個人のコレクション。写真撮影:Robert Weldon/GIA

 

インドの歴史において、多くのさまざまな宝石が精巧にデザインされた宝飾品に常に使用されてきました。宗教的な人物を称える目的で使用された宝石もあれば、結び付いた幸せの証であるノーズリングのように結婚という契約において重要な役割を果たしていた宝石もありました。結婚式で着用される精巧にデザインされたネックレスは、多産の象徴であるヘビや魚を表現し、通常は宝飾品の裏に使われるエナメルの色は、生命力を表現していました。
 
「華やかな時代:インドの宝石」は、2018年10月10日まで展示されています。ツアーのご予約は、Eメールまたは(800)421-7250(内線4116)および(760)603-4116(米国、カナダ以外の場合)までお電話でご連絡ください。
 
カールスバッドにあるGIA博物館は、宝石、宝飾品、鉱物の広範囲にわたるGIAのコレクションを所蔵しています。常時展示されている作品および定期的に変更される展示品は、宝石、宝飾品、宝石学に対する意識を高めることでGIAの使命をサポートしています。また、博物館のコレクションは、GIAの研究・教育プログラムもサポートしています。 
 
この展示会は、毎年行われるGIAのジュエリーキャリアフェアに合わせて、2017年10月13日より始まります。この日に限り、事前に予約をせずにどなたでもGIAの本部を訪れていただけます。詳細については、https://www.gia.edu/career-fairをご覧いただくか、760 603 4000(内線4100)までお電話でご連絡ください。


GIAについて

1931年設立の独立非営利組織であるGIA(Gemological Institute of America)は、宝石学における世界有数の権威として認められています。1950年代初頭、GIAはカラー、クラリティ、カット、カラット重量で有名な4Cを考案しました。さらに1953年にはインターナショナルダイヤモンドグレーディングシステム™を開発し、これは現在世界中のほぼすべての宝石専門家や宝石商により認識されています。      
       
研究、教育、宝石学ラボサービス、機器の開発を通じてGIAは、最高基準の誠実性、学術、科学およびプロフェッショナリズムを維持しながら、宝石・宝飾品に対する公共の信頼を確保することに専念しています。