分析とグレーディング

処理済みまたはラボで製造された宝石素材をGIAに情報開示する



分析およびグレーディング サービスのために宝石素材をGIAに提出する際、その宝石が処理されている、またはラボで製造されたものである場合は全てその旨を開示していただく必要があります。

GIAの使命で最も大事なことは、研究、教育、世界共通の品質基準を提供することで正確かつ客観的に宝石の品質を評価することにより、消費者であるか取引業者であるかに関わらず、宝石を購入する方々を保護することです。この使命を全うすることで、市場で売買される宝石素材に信用性を与え、市場の信頼性と安定性を確保します。
 
宝石の品質と価値を操作する高度で洗練されたプロセスが蔓延し、それらが検出および情報開示されなかった場合、市場からはそうした信頼性が失われ、不安定になる恐れがあります。GIAは厳密な研究、高度な器具類、国際的な一連のベストプラクティスを採用し、サービスのために提出された既知の処理済みおよびラボで製造されたダイヤモンドを鑑別および検出します。
 
しかしながら、GIAが新しい技術開発に迅速に対応できるかどうかは、クライアントである皆様のご協力にもかかっています。クライアントの皆様は、市場に入ってくる新しい処理やラボで製造された宝石の特定を支援できる最初の防衛線なのです。このような理由からGIAは、クライアントの皆様がラボに宝石素材を提出していただく際に、いかなる方法によっても処理が施されているあるいは合成であるかどうかの認識(または疑い)を開示していただくことを要請しています。宝石にHPHT処理が施されているかどうかをご存じでない場合、クライアントはその旨をGIAのラボにお伝えしていただく必要があります。
 
GIAがサービスを提供する宝石について収集する膨大なデータによって、GIAは傾向やパターンを特定することができます。GIAは、事前に開示することなく処理済みまたは製造された宝石素材を意図的に提出するパターンが見られるクライアントとは取引を中止します。
 
GIAの圧倒的大多数のクライアントは、誠意と信頼を持って取引を行っています。GIAは類を見ない事例に基づいてクライアントとの取引を中止することはありません。 
 
GIAに提出されるダイヤモンドは、本物の天然ダイヤモンドであるか、または価値を操作するために外観を改善する既知の処理が施されているかを判断するためにすべて検査されます。ダイヤモンド類似品またはフラクチャー充填やコーティングなどの不安定な処理を施したダイヤモンドについては、レポートは発行されません。 レーザー ドリル処理やHPHT処理を施したダイヤモンドについては、レポートが発行される場合がありますが、これらの安定処理はレポートに明記され情報開示されます。GIAは、情報開示および鑑別のための追加対策として、その石がラボで製造されたかまたはHPHT処理が施されているかどうかを識別できるように、ダイヤモンドのガードルにレーザー刻印をします。