ダウントン·アビーでのジュエリー


ダウントン・アビー城
ダウントン·アビーは、最も人気のあるテレビ番組の一つで、本格的な衣装やジュエリーが魅力の一部となっています。

番組衣装デザイナーのキャロライン・マッコールは、シーズン3と4のためにジュエリーが欲しかったので、ジュエリーの歴史についての豊富な知識と申し分のない経歴を持つ、Andrew Princeに依頼しました。 Princeは、2005年のイギリスのコメディMrs. Henderson Presents(ヘンダーソン夫人の贈り物)(ジュディ・デンチ主演)用のティアラとジュエリー、2009年映画The Young Victoria(ヴィクトリア女王 世紀の愛)(エミリー・ブラントとミランダ・リチャードソン主演)のためのジュエリーを製作し、自身の年代物の作品コレクションでも成功しているデザイナーです。

ダウントン・アビー、キャストの写真

ダウントン·アビーのような番組で働くことは偉業です。Princeはその経験についてGIAに次のように話しました。 「キャロライン・マッコールと一緒に働くことや、大成功を収めたシリーズに関わることに、とても興奮しました。 素晴らしいキャストが私のジュエリーを身に着け、ダウントンアビーの豪華な衣装などに輝きがさらに加わる様子が見られるのは素晴らしいです。」

Princeは、美術史家の視点でジュエリーを演出しました。 石にもエドワード朝とアールデコ時代のカッティングスタイルを反映したのです。 映画やテレビのセットでよく使用されるコスチュームジュエリーとは違い、Princeは青銅や真鍮、純銀、パラジウム、スワロフスキーのクリスタル、キュービックジルコニア、合成石などを用いて作品を作りました。

Princeは2つのロシア製ティアラからのインスピレーションで、この作品を作成した。
Princeはロシア製の2つのティアラからインスピレーションを受けてこの作品を作った。

マッコールは、Princeのコレクションからアイテムを選択し、Princeにレディ・バイオレット・クローリー(マギー・スミスが演じる)、レディ・コーラ・クローリー(エリザベス・マクガヴァーン)、レディ・メアリー・クローリー(ミシェル・ドッカリー)、そして他の数名の女優たちにそれぞれあった作品を作るように頼みました。 Lady Violet Crawleyが左の写真で身に着けているジュエリーは、彼女の性格を多く語っています。

Princeはキャストの写真について彼の考えを話してくれました。 彼の説明によると、レディ・バイオレットはまったく関心のない雰囲気で、最も豪華でフォーマルな宝石を着用しました。その一方で、年下の美女たちは、より近代的なスタイルを楽しんでいました。 シーズン4までに、レディ・イーディス・クローリー(ローラ・カーマイケル)は、以前よりもファッションに興味を持つようになり、大胆になりました。一方で、ワイルドで若い従姉妹、レディ・ローズ・マクレア(リリー・ジェームズ)は、ジャズエイジの最新スタイルを取り入れています。

ジュエリーがよく物語っているキャラクターがもう一人います。それは英国貴族と結婚したレディ・コーラです。 Princeが注目したことは、アメリカ人の相続人であるレディ・コーラは、当時の最高のデザイナーたちと出会う手段もお金も持っていたであろうということです。 そういう人々は要求が強く、最新デザインや最高品質を求めることがあります。 加えて、彼らは英国的な控えめな態度は持たず、躊躇することはなかったでしょう。

ダウントン・アビー Lady Cora Crawley
Princeが製作したティアラを身に着けるレディ・コーラ・クローリー(エリザベス・マクガヴァーン)。  
提供:Carnival FilmsおよびPBSのMASTERPIECE

この番組は、ベルエポック(1914~1871)からアール デコ時代(1930~1920)までの時代を描いています。 レディ・ローズは、活発で反抗的な若い女性で、1920年代のお洒落なフラッパーの典型的な例です。 きらびやかなヘアバンドに彼女の性格が表れています。 Princeは、ダウントン·アビーの大部分を占める芸術的な時代について、最終的な考えをいくつか述べました。「私は特にベルエポックが大好きです。洗練されていて繊細なのです。 デザインが、使用する石や金属の金銭的価値よりも重要でした。 また、その時代のジュエリーの美しさは構造にありました。 それはあらゆる側面で非常に独特で、豪華でした。」

ダウントン・アビー Lady Roseのイヤリング
Princeがレディ・ローズのために作ったイヤリング

さて、このようにダウントン·アビーのキャラクターのためのジュエリー製作と選択についてお分かりになったところで、番組の別の側面を楽しめることでしょう。 そして、年代物のジュエリーについて理解が深まったと感じるかもしれません。そうした知識は、業界の専門家にとって不可欠なものです。