4月の誕生石
内部のファイアーが独自の輝きを放つダイヤモンドは、世界で最も人気があり貴重とされている宝石の一つです。4月生まれの方は、明晰さと力強さの象徴である、このまばゆいほどきらめくダイヤモンドを誕生石と呼べるほど幸運です。ダイヤモンドは非常に強い宝石であり、この名称は「無敵」または「不滅」を意味するギリシャ語の「adamas」に由来します。ダイヤモンドの不朽の魅力は、4月の誕生石になる前から長い間貴重なものとして考えられ、ダイヤモンドが発見される場所は、それにまつわる伝説と同じくらい魅力的です。
誕生石「ダイヤモンド」
誕生石「ダイヤモンド」の意味 & 歴史
4月の誕生石、ダイヤモンドに対する人々の愛はインドで始まりました。ダイヤモンドはインド国内の河川から採取されていました。ダイヤモンドは早くも紀元前4世紀から取引が行われ、王族や富裕層の垂涎の的でした。その後、インドのダイヤモンドは、中世ベネチアの市場まで、他のエキゾチックな商品とともにキャラバンによって運ばれました。1400年代までには、ダイヤモンドは、ヨーロッパのエリート層のためのファッショナブルなアクセサリーとなっていました。記録として残っている初のダイヤモンドの婚約指輪は、1477年、オーストリアのマクシミリアン大公が婚約者のマリー・ド・ブルゴーニュに贈呈したものです。最近発見された証拠によると、インドのゴルコンダ採鉱地域で発見された45.52カラット(ct)の伝説的なブルーのHope Diamond(ホープダイヤモンド)の起源、そしてこのダイヤモンドが1668年にフランスのルイ14世に売却されたこと(当時はフレンチダイヤモンドとして知られている)が確認されています。
1700年初期、インドのダイヤモンドの供給が減少し始めたので、ブラジルが重要な産地として浮上しました。ダイヤモンドは、金鉱夫がミナスジェライス州のJequitinhonha(ジェキティニョニャ)川の土手沿いで、川砂利をふるいにかけていた時に発見されました。 150年以上もの間、ブラジルは世界のダイヤモンド市場の主導権をにぎりました。
1866年後半、南アフリカのキンバリー近郊でダイヤモンドが発見され、近代のダイヤモンド市場の発端となりました。De Beers Consolidated Mines Limited(デビアス コンソリデーテッド マインズ リミティッド)は、1888年に起業家のCecil Rhodesによって設立されました。De Beers(デビアス)は、1900年までに世界中のダイヤモンド原石の生産の90%を支配していたと推定されています。史上最大のダイヤモンドは、3,106カラット(621グラム)であり、1905年に南アフリカのプレミア鉱山で発見されました。この原石からカットされたのは、Great Star of Africa(グレート・スター・オブ・アフリカ)としても知られているペアシェイプの530ctのCullinan I(カリナン I)です。現在はイングランド王室の十字架笏にセットされており、その他の王室の戴冠宝器ともにロンドン塔に所蔵されています。
2世紀の無名の詩人は、この4月の誕生石が邪悪な目、つまり病や貧困、また死をも呼ぶと考えられていた悪意を持つ目を退けることができると主張していました。また、癒しの力を持つとさえ考えられていたのです。何世紀にもわたり、ダイヤモンドの誕生石は解毒剤として扱われ、疫病から保護するとも考えられてきました。 また、長寿、力、美、幸福などの恵みであると主張していた人もいました。
ダイヤモンドは4月の誕生石であるだけでなく、60周年および75周年の結婚記念日の贈り物としても選ばれる宝石です。そしてもちろん、ダイヤモンドの婚約指輪は、ほぼ世界共通の愛と結婚の象徴となっています。
ダイヤモンドの産地
4月の誕生石であるダイヤモンドは、現在、世界各地で採鉱されています。2000年代初頭までに、南アフリカは、他のアフリカ諸国とともにダイヤモンド原石の主要な生産者となっていました。これらのアフリカ諸国には、コンゴ民主共和国(旧称ザイール)とボツワナが含まれます。旧ソ連は、1960年に初めて主要な鉱山を開設し、現在、ロシアは生産高および価値の両方で上位を占める生産者の一つとなっています。1983年にオーストラリアのアーガイル鉱山が開設し、1990年代にカナダ北部でダイヤモンド鉱床がいくつか発見されて以来、ダイヤモンドの採鉱は著しく拡大しました。
ボツワナのダイヤモンドは、非常に暑い半乾燥の東部の地域で発見されます。このような高い産出量を誇る鉱山は、国の経済に利益をもたらし、中産階級を生んできました。また、同国はダイヤモンドの中心地でもあり、世界のダイヤモンド原石の供給量のうち、40%がここで選別され評価されています。
誕生石「ダイヤモンド」のお手入れ & クリーニング
ダイヤモンド(モーススケールの硬度 10)は、通常、超音波クリーナーで洗浄するのに十分な耐久性があります。ただし、ダイヤモンドにインクルージョンが多くあったり、処理されている場合、クリーニングは糸くずの出ない布で拭くか、あるいはぬるま湯と中性洗剤と柔らかい歯ブラシ、または市販のジュエリー洗浄液を使用して行います。また、ダイヤモンドの誕生石が飾られたジュエリーの美しさと完全性を長年にわたり保つために、プロの宝石職人による定期的なクリーニングとセッティングの点検を行ってください。
4月の誕生石、ダイヤモンドについて学んでこられたので、より賢いお買い物をされることでしょう。そしておそらく、すべての宝石の中で耐久性が最も高いダイヤモンドの価値をさらにご理解いただけるでしょう。色付きまたは無色、大きいものまたは小さいものと様々なダイヤモンドがありますが、4月の誕生石は、この月に生まれた幸運な方達、そしてダイヤモンドの婚約指輪を受け取ったり渡して愛を交わす方達を魅了し続けます。ダイヤモンドのご購入をお考えでしたら、こちらの簡単な説明をお読みになり、この4月の誕生石の歴史そして原産地についてご理解いただけたことと思います。
ダイヤモンドのお買い物にお出かけの際は、ダイヤモンドの品質を表す4Cについて学び、GIAのダイヤモンド購入ガイドを忘れずにご持参ください。