作業ヒント#6: ラウンドベゼルの仕上げに分割マンドレルを使用する
ベンチヒント#6:ラウンドベゼルの仕上げに分割マンドレルを使用
ベンチジュエラーは通常, リング内側の研磨と仕上げに分割マンドレルを使用しています。 多種グリットのサンドペーパーをサイズにカットし、回転ヤスリをかける際に摩擦で保持されているマンドレルのスリット(分割部分)に挿入することができます。 僅かな修正を加えることにより、ラウンドベゼルやその他の小さな宝飾品部品を素早く一定に仕上げる固定装置として分割マンドレルを使用することができます。
小さなジュエリー部品を仕上げる際固定できる様に、標準の分割マンドレルを改造することができます。
この説明に、ここでは4.5ミリメートル円形の宝石用ベゼルを作ります。 ベゼルは、4×1ミリメートルの純銀製のフラットワイヤーを使って手で作製します。 ベゼルを作るのに必要なフラットワイヤーの長さを決定するために、円周を計算します。宝石の直径(4.5ミリメートル)にパイ(3.14)を掛け、円周は14.13ミリメートルです。 ベゼルはフラットワイヤから切断、成形、ハンダ付けされ、丸みをつけて形が整えられます。 通常、ボール式またはセッティングスタイルバーを使って仕上げますが、形を整える段階ではバゼルの内側に丸みをつける事が大切です。この使用目的のため、ベゼルに合わせて固定するために分割マンドレルにわずかな変更を加える必要があります。 キャリパー、分割器、こてやすりが必要です。 分割マンドレルの外径は5.5ミリメートル、作製のベゼル内径は3.5ミリメートルなので、分割マンドレルを削る必要があります。
マンドレルは、ハンドピース内に固定し、引き締め、フレキシブルシャフトを適度なスピードで回転させます。 フラットツールの上から約3.0ミリメートルの位置にこてやすりをマンドレルシャフトに対して平面に当て、マンドレルシャフトを削るのに十分な圧力をかけます。 シャフト径が3.8ミリメートルになるまで研磨し続けます。
次に、分割マンドレルの上軸を絞り、ツールのトップから約0.5〜1.0ミリメートル上方に延長する位置にベゼルを配置します。 これでベゼルの上部の研磨ができます。 仕上げ工程の最後のスッテプまで、ベゼルは分割マンドレルの張力で所定の位置にしっかりと固定されます。

この分割マンドレルは、シャフトの端部を研磨切削することで改変されています。
フレキシブルシャフトは中程度の速度で回転可能で、これに様々なヤスリを設定して、なめらかにしたり磨いたりできます。 この技法によって、小さな部分の表面仕上げにまで行き届いた、手や目による優れた管理ができます。
仕上げにマンドレルにベゼルを配置します。
改造したマンドレルは、ベゼルやその他の小さな部品の研磨用と仕上げ用として、二つの目的にかなったツールとなります。 次回のGIAインサイダーでは、分割マンドレルの異なる改造品を用いた宝石セッティングアプリケーションをご紹介します。